2015年02月22日

【自然と暮らしの繋がりを知ることは、周囲にあふれる命を知ることだった。】

私たちは、周囲にあふれる命に生かされている。「命は大事」ってとってつけたような言葉だけど、私が岐阜に来たこの8か月で確かに感じたこと。そのきっかけとなったエピソードいくつか書きます。

【醤油絞りを体験して】2015年1月30日

醤油しぼりを体験したときのこと。
1年ねかし出来上がったもろみをお湯に溶かし、袋に詰め、しぼり機に袋を重ねて入れていく。
もろみの重なった自然の重みで、しぼり機の口から

ポタ…
ポタポタポタッ

と、醤油が出てきた。
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わぁ、醤油だぁ~!とみんな感動の声を上げた。

1年前に仕込んで、やっと出来た醤油。
それに出会えた感動なのかな。

でも、私は感動より強く思い出されたある光景に胸が痛くなっていた。
醤油がポタポタと落ちる瞬間をみて、私が思い出したのは、

ニワトリの首を切った時にでてくる血の光景だった。

ニワトリを飼い始めてから、白い塊がニワトリに見えたり、
捨てられた食べ物をみれば、ニワトリにあげるからと拾ったり、
黄色い服の集団をみればヒヨコみたい…と思ったり。

周りの人には思いもよらないものも、
とにかく私の目にうつるものは、常にニワトリにつながるようになっていた。

今回も、思いもよらないところでニワトリを思い出した。

でも、あまりにも思いもよらないところで思い出したこともあり、
みんなが感動する中で、「ニワトリの血みたい」とはなんだか口には出せずにいた。
それ位、何かが胸にぐっと衝撃を与えていた。

そんな気持ちを抱えながらも醤油しぼりは着々と続いた。
醤油が出来上がっていく中で、樽から樽へと、醤油を移す作業が何度かある。
そのたびに、柄杓ですくった醤油が、ポタポタとたれて地面に落ちたり、樽のふちについたりしてしまう。
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もったいないな。と、思いながら作業をしていると、
なんとしぼり師さんは、一滴もこぼさず、柄杓で醤油をすくっては、移している。

すごい!

話しをしてみると、こんな言葉をしぼり師さんは、教えてくれた。

「醤油の一滴は血の一滴なんだよ。だから一滴も無駄にしちゃいけない。これが出来るようになるまで、ずいぶんかかったよ。」

「醤油の一滴は血の一滴」

この言葉を聞いた瞬間、しぼり機から出た醤油をみて、ニワトリの血を思い出した私の想いといっきに繋がった。

大豆一粒ひとつぶが発酵して、潰れて出来た醤油の一滴も、ニワトリ一羽締めて出る血も、同じ命を締めたときに出るもの。
生きようとエサをついばむニワトリも、芽を出して育とうとしている大豆も、ギュッと命のつまったもの。

動物も植物も関係ない。それは、命がつまった確かな一滴。

醤油は、もろみをしぼるところから、鶏肉は、卵を孵化するところから、出来るだけゼロからやると見えてくる。人も鶏も豆も対等にそこに生かされていること。周囲の命に生かされていること。その命を育む自然に生かされていること。
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【自然農田んぼに行って】2015年2月16日

自分で食べるお米を自分でつくりたい。
ニワトリにあげるくず米やぬか、小屋に敷く藁も自分でできたら。
そんな思いで、自然農の田んぼを始めました。

1畝ない位(1畝=99㎡)の小さな田んぼ。
この場所は、自然農の方法を教えてくれる方がいる、学びの場としての共有の田んぼ。
それぞれ自分の力に合わせた区画をもち、アドバイスを受けながら自然農で田んぼをすることが出来る。

この前初めて田んぼへ行き、教えてくれる方とお話しをした。
どうやってお米を作るか、いろいろ教えてくれた。

中でもこんな言葉が印象的だった。

「はざがけは、お米がおいしくなるからやるだけじゃない。命をしっかり次の種にたくすためにやるんだよ。」

稲刈りした稲を、束にして逆さまにして干すはざがけ。
いまでは、手間もかかるためやらなくなった農家がほとんどらしい。
でもはざがけする方がおいしくなるんだと、去年の秋に教えてもらった。

種から芽をだし、穂をはり大きく育ち、お米がなる。私たちにとっては食べる部分のお米だけど、そのお米は次に命をつなぐ種なのだ。
頭ではわかっていたけど、意識したことがなかったな。
それをあんなにむしゃむしゃお茶碗いっぱい食べてるなんて。なんて贅沢。
刈られて、逆さまになることで、稲につまったエネルギーが全て種へと伝わっていく。
稲は命を伝えて枯れていく。

そんな話のあとは、冬の作業のうちの一つヌカ撒きをやった。
いくつかある区画から選ばせてもらい、ココ!と決めて作業に入った。
稲は命を伝えて枯れていく。
冬の枯れた雑草に覆われたその田んぼもがとても大切に目にうつり始めた。
この雑草も、その雑草を育てた土もみんなエネルギー。
「これからよろしくね、ありがとう」
と話しながらヌカを撒いた。
さぁ、どんなお米が育つかな。
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【大豆をひとつずつ潰す】2015年2月18日
味噌を仕込みました。@おうちプレーパーク
大豆を水に浸して、一晩寝かせて、指で潰れる柔らかさまで5時間コトコト煮込む。
鍋いっぱいにの大豆。
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ジップロックにいれて指でつぶしていく。
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豆腐づくりもそうだけど、
こんなにたくさんの大豆の命を潰して味噌ができてるんだ。
大豆の命に支えられて出来てるんだと実感する瞬間。

麹と塩とまぜて、味噌団子をつくり、味噌壺に投げいれる。
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「おいしくなーれ!」
「微生物さん、よろしくね」
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【微生物様】
ニワトリのごはんは、微生物の力で発酵した飼料。
大きな昆虫や虫も食べるけど、微生物いっぱいの土がニワトリの栄養になっている。
醤油も味噌も麹のちからで発酵した大豆。
発酵をもたらす微生物。
目には見えないけど、このひとつひとつに私たちは支えられて生きている。
微生物さん、ほんとうにいつもありがとう。

【これからの私】2015年2月22日
ニワトリを小屋から出して散歩させていると、
子どもが「やーい、ニワトリ」「うわぁ、うんこした!汚ねぇ!」と、からかうことがある。
あまり気分がよくない光景だ。
その気分の悪さが何かわからなかったけど、そこにある人以外の命を自然に受け止められない、見下している言葉に不快を覚えているのだと、確信した。
周囲の命の大切さに私自身が気が付き始めて、やっとその確信が明らかになった。
人と人、人と鶏。その命に重いも軽いもない。
ニワトリをからかうことは、人をからかうことと変わらない。

行動で、言葉で、周囲にあふれる命に生かされていること、伝えていかなくちゃ。
と、心に決めた光景だった。

出来るだけゼロから暮らしをつくり、自然に周囲の命に生かされていることを、こうして自分が感じられるようになって、変わっていくことで伝えて行きたい。

なんだか真面目すぎて書き終わってアップするのが恥ずかしい。(笑)
いや、でも確かに感じた私の想い。

これからもこんなエピソード増やしつつ、伝えて行きたい。
どうぞよろしくお願いします。


posted by のえ at 22:55| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
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